自転車パンク論
パンクの種類
パンクの種類の詳細は
@「内部磨耗パンク」
A「乗り上げパンク」
B「ウエルドラインパンク」
C「刺さり物パンク」
D「イタズラパンク」
E「外部磨耗パンク」
F「タイヤ取付ミスパンク(バースト)」の7種類です。

自分はどのパンクが多いかで対策をたてることができます。
パンクの原因内訳
「内部磨耗パンク」とはタイヤ内面のカーカスという筋が、走るとチューブを少しづつヤスリで削るように磨耗させて発生するパンクです。、時間が経つと頻繁にパンクをしてしまう一番多いパンクの原因です。なぜ一番多いかというと、量販で売られている自転車のタイヤや業販店でも低価格車に使われているタイヤ・チューブの質がメーカーを問わず極端に低品質となってしまったことに原因があります。それに加え空気を入れないで走っている方が多いので、それに輪をかけてパンクを多発させてしまっているのです。内部磨耗に強くしているカーカス面の構造を持っているタイヤや高分子の厚手チューブを使用することでこのパンクは確実に減らすことができ、空気管理をしっかりしていれば他のパンク原因を誘引しなくても済みます。当店ではパンクの中で一番重要視している原因です。
 「内部磨耗パンク」の修理は非常に難しく、「この間パンク修理したのにもうパンクしちゃった。」という人。「この間」の期間にもよりますが、1〜3日前だとするとまずチューブの内部磨耗が原因です。パンク修理する際、硫化剤塗布のため表面処理をしますが、その際本命の穴の横の面の磨耗を促進させてしまい、その時大丈夫でも修理した横の面に1〜3日後に自然に穴があいてします。こうなるとイタチゴッコ。チューブを交換しないと直りません。最初のパンク修理の際明らかにチューブの磨耗やタイヤのへたりが目で確認できる場合、パンク修理しても長持ちしないのでチューブ・タイヤ交換をするべきです。
 とにかくよくの乗る人は3ヶ月乗ったらタイヤ・チューブの様相はかなり変化してくるということを肝に命じるべきで、毎日通勤通学で使って1年〜1年半何の問題もなく乗れるタイヤ・チューブはすごく優秀と思ってください。下手すると3年以上同じタイヤの人がかなりいます。そういう人に限ってパンクしてばっかいて困るといいながらせっせとパンク修理をしています。あと、ゴム製品は使っていないと使っているより劣化が早くなることがありますので、「私は週1回しか乗らないから大丈夫」というのも違います。輪ゴムが良い例。ずっと使ってないと溶けてきて切れてしまいますが、ある程度使っていた方が長持ちしていることは皆さん実体験でわかっているはずです。
「乗り上げパンク」は業者ではリム打ちパンクと呼んでいますが、思いっきり縁石に乗り上げたとか、二人乗りしたとか、地面とリムの間にチューブがサンドイッチになったときになるパンクです。特徴はチューブの内側にハの字に2つ穴が空いています。これを良く起こす人は全然空気を入れてない人。買ってから一度も空気を入れたことがない人が相当います。このパンクはほとんど乱暴な運転をする小中高校生、二人乗りをする人、巨漢の人と、荷物を山ほど積んでいる人、がしょっちゅう起こしています。
「ウエルドラインパンク」とは、量販で売られている7,000円の自転車とかについているチューブが抱えてる問題です。ようはチューブを製造する過程でゴムをチューブ状にして輪をつくるため必ず溶かした「ゴムがつながる辺・溶けたゴムがぶつかって融合する部分」が生ずるわけですが、その「辺」がキチンとついていない・融合してないのです。よく量販で買ったその日にパンクを持ち込むお客さんがたくさんいらっしゃいますが、ほぼ100%がこれです。空気を入れて人間が乗って走るとチューブに負荷がかかり、「辺」の接合部が圧力に耐えられず、とれてわずかですが接合部が裂けてしまうのです。これはもうこのクラスの自転車の宿命。タイヤ・チューブを質の良いものに換えるしかありません。
「刺さり物のパンク」はよく「クギを拾った」といいますが、ほんとにクギなど刺さっているのは100回のうち1回もありません。ほとんどが小さなガラス片か、電線の細いヒゲ、ドリルで削れた金属の小さなきりこがほとんど。幹線道路を走っている人、近所に工場があるところを走っている人はかなり刺さり物パンクが多くなります。幹線道路は事故が多く、フロントガラスやウインカーの小さな破片がたくさん落ちているし、工場はもちろんご想像のとうりです。それから多いのが画鋲。でもこれってすごく不自然です。世の中こんなに道路に画鋲が落ちてるのですか?って言うくらい刺さっています。ほとんどイタズラのような気がするのですがいかがでしょうか?画鋲のパンクの人って次も画鋲が刺さっているケースがかなりあります。
「イタズラパンク」 やぁ〜最近ホントに多い。イタズラかどうかの見極めはきわめて簡単。チューブの横に穴が空いている場合。その穴もまん丸のきれいな穴か、すじ1本の切り裂き穴。前者は千枚とうしか画鋲、後者はカッターの先を押し付けた場合。横から指した方が早く確実にイタズラできるためこうなってしまう。通常普通のパンク穴はチューブの接地側かリム側に必ず開く。真横は磨耗以外はイタズラしかありません。駅前、パチンコ屋、マンションの駐輪場は必ずやられています。高校へ入った息子がはじめてイタズラパンクをやられた時、お母さんはうちの子がイタズラされる訳がないと信じ込んでいますが、世の中そんなに平和ではありません。嫌ですがこれが現実です。
「外部磨耗パンク」とは見た目のままタイヤ外側の接地面のブロックが擦り切れてしまい、中のズックが見えてきて最終的にタイヤに穴が開いてしまいパンクしてしまうこと。よほどズボラな人じゃないとここまでは乗りませんが、時々はタイヤの溝があるかぐらいはチェックしましょう。
「タイヤ取付ミスパンク」(バースト)。慣れないうちはよくやります。ご自分でパンク修理される方に多い。タイヤをはめるときにチューブをタイヤのビードにはさみ、空気を入れたときや乗ったときにバーストさせてしまうパンクです。これは派手ですのですぐわかります。特ににバルブ周囲がかみやすいので要注意。
 新車のタイヤはメーカーの工場でですべて取り付けてきますので、新車を買って2〜3日以内に「パーン」と派手に破裂したらメーカーの組立ミスになりますので保証がききます。自転車屋さんに言えば無料交換してくれるはずです。
 
何かの外的要因でタイヤに裂け目や傷をつけてしまったときも同じようにバーストします。