自転車ラボラトリー
No.1

冬はタイヤの空気がよく抜ける?
●目的
空気と窒素を充填したチューブから、夏と冬という条件で、充填気体の抜け具合を比較し、抜け具合にどの程度の差があるのか調べる。
●方法
7月1日と10月1日に、それぞれ空気と窒素を入れたチューブを用意し、3ヶ月間当店屋上出口内側のエアコンの効いていない場所に放置する。最初に入れる気体の量はチューブ直径約35mmとする。(この量は通常タイヤに入れる量の1/4程度です。・・・観察を容易にするためにチューブのみで実験しますが、タイヤの無い状態では圧を十分にかけられないため。)
●試料
22X1.75英式チューブ、空気、窒素
実験結果
空気充填 窒素充填
7/1 10/1 7/1 10/1
8/1 11/1 8/1 11/1
9/1 12/1 9/1 12/1
●結果
 自転車に乗っていて感じるように、確かに冬の方が抜けやすいという結果です。また、窒素は空気より抜けにくいことも確認できています。
●考察
@夏は気温が高いためチューブ内の空気(窒素)が膨張し、バルブの踏ん張りがきいていてバルブ口からの漏れが少ないと考えます。冬は逆にチューブ内の空気が収縮しておりバルブの踏ん張りが利いておらず、空気の漏れが多くなります。さらに漏れが多くなるとさらに内圧が下がるためより一層空気が抜けやすくなり、「空気・12/1写真」のようなしぼみ方をしてしまうと考えます。走らないより走っていた方が空気の抜けが少ない感じがするのも、毎日走っていると路面との摩擦熱でチューブ内の空気が膨張するので、バルブの踏ん張りがきいているのが理由と考えます。
Aまたバルブとは別にチューブ面からの空気漏れもあると考えます。空気より窒素の漏れが少ないのは窒素分子が空気より当然多く含まれているため、酸素などより分子の大きさが大きい分漏れが少なくなると考えます。
Bチューブの厚さや質によっても分子のチューブ面からの漏れに違いがあると考えます。スーパーチューブのような厚手チューブを使用すべきと考えます。
●結論
 空気はこまめに入れましょう!(最低2週間に1回)特に冬はもっとこまめに入れましょう。